スタッフ紹介 米本 博

004わたしが幼少期を過ごした昭和30年代は、今とは違い住宅事情が悪く、私の家も例外ではありませんでした。

三軒長屋の古い借家で、お隣りとは薄い壁一枚で仕切られただけの、じつにお粗末なものでした。

そのせいでしょうか、幼いころから『家』に対する想いが強く、他人の家を眺めては「あんな家に住めたら・・・」と、よく思ったものです。

はじめまして、よねもと不動産の米本博と申します。
わたしが、はじめて不動産会社と接したのは25才のとき。

自分自身のマイホーム購入時に体験した不動産会社の対応は、いまでも鮮明に覚えています。

まずは、そのときのことをお話しさせてください。
いつ実現するともわからない「マイホームへの夢」 その夢が、実現するきっかけは、自宅の立ち退き話でした。

わたしが25才の時のことです。
当時、我が家は、私が生まれ育った三軒長屋家を離れ、庭付き一戸建ての借家に住んでいました。 この借家、生まれ育った長屋とはすべてにおいて大違いで、ほんとうに快適な家でした。

敷地は60坪ほど。借家では考えられない広さです。
そのうえ、お隣りの家との間隔も広く、家のすぐ前は車が通らない遊歩道ですので、じつに暮らしやすい環境でした。

しかし、この快適な暮らしも長くは続きませんでした。
私が社会に出て3年、25才のときです。

建て直してアパートにする計画が出たのです。
地主は建て直し後の再入居を約束してくれましたが、建て直しなぞ、望んでいません。

家族で話し合った結果、それを断って、これを機に家を買おうか、ということになりました。

この日から我が家のマイホーム探しが始まりました。どういうわけか私がその役目を担うことになりました。 社会に出出てまだ3年の私には、少々荷が大きすぎますが、そんなこと言っている暇はありません。

立ち退きの期限は1年、それまでになんとしてでも見つけなければなりません。

探し始めて数ヶ月経ちました。希望に無理があったのか、思うような物件はなかなか見つかりません。

取りあえずは賃貸で・・・なんて考え始めたときでした。
希望条件(価格が安い)に近い物件が新聞広告に出ています。

さっそく、不動産会社に連絡を取り、詳しいことを聞こうとすると、事務所に来てくれとのこと。

不動産会社に良いイメージがない私でしたが意を決して訪問することにしました。

「こんにちは。さっき連絡したものですが」
50台半ば位でしょうか、店の奥のほうで新聞を読んでいた男性が、いままでかけていたメガネをはずしながら出てきました。

ぎこちない笑顔で「さっき、電話くれた人? 米本さんっていうの? あっそう…どうぞ腰掛けてちょうだい」

電話で話した感じよりは、ましでした。

「現地を見てみたいので、詳しい資料いただけませんか?」
「そう、あわてないでよ、あとでゆっくり案内してあげるから。その前に教えて欲しいんだけどね。現金?  それともローン?」

ここからは、すべてお金の話です。
頭金、年収、勤務先、勤続年数のことなど根掘り葉堀り聞かれ、いい加減イヤになりました。

とりあえず現地の雰囲気だけでも見たいと思っていたのに、まるで職務質問のよう。
お客様の内容を知りたいのはわかりますが、こんな一方的な会話ではとても心を開く気になれません。

「お客さん、こんなこと言うのもなんだけど、うちも商売だからね。『買えない人』を相手にしていられないの。わかる?」

本音が出ました。

しょせん、不動産会社なんてこんなもの…そう思ってみたものの、正直がっくりきました。

悪いことは続くものですね。次に出会った不動産会社も似たりよったりでした。

上棟が終わったばかりの新築現場を見学に行った時のことです。
それは、今まで見てきたなかでも特に目を引いた物件でした。
なにせ、頭金は少ない収入も少ない、ないないずくしの私に買えるような物件はそうそうありません。

しかし、この物件は違いました。
新築なのに価格は中古住宅並みで場所も悪くありません。

ただ、気になったのが日当たりのこと。
生まれ育った家が、昼中でも照明が必要なほど暗い家でしたから、これだけは譲ることができません。

現地は2区画の分譲です。
道路に間口が広く接する区画は、日当たりも良さそうですが、もう1区画は、道路から奥に入りこんだ、いわゆる延長敷地の家で、周囲に囲まれています。

日当たりは望めそうにありません。
しかし、日当たりの良い区画は予算オーバーです。

「場所、間取りは良いのに…これで日当たりさえねぇー」 そう呟くと、
「お客さん、この価格で新築ですよ。 あれもこれもと言われても・・・」

金もないのに、あれこれ言うな…と、いうところでしょうか。

「米本さん。今は冬だからね・・・そのうち暖くなれば日も入りますよ。
どうします?この家。けっこう問い合わせが多いんですよ?。
もしかしたら明日にでも申し込みが入るかもしれませんよ。不動産は早い者勝ちですからね」

たしかに魅力がある家でした。
しかし、この営業マンから買う気にはなれませんでした。

 当時の業界は、そんな営業が当たり前だったのでしょう。
決して彼だけが特別だったわけではないと思います。

でも、それを肯定する気にはなれません。

このときつくづく思いました。
あなたたちは仕事だから簡単に言うけれど、こちらは何もわからないのです。相手の立場に立った説明をするのが営業じゃないの…と。

不動産業を始めて今年で28年になりますが、開業に際して固く誓ったことが3つあります。
1 無理な営業やしつこい営業はいっさいしないこと。
2 お客様にとって不利な情報は明確にお伝えすること。
3 売らんがための無理な資金計画はお勧めしないこと。

これからも、心の通った丁寧な仕事を心掛けてまいります。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

有限会社 米本不動産
代表取締役 米本 博

最後に、不動産のことでお困りのことがありましたら、 いつでもお気兼ねなくご相談ください。お客様の立場に立ってわかりやすくご説明いたします。

ご相談内容は宅地建物取引業法に基づき秘密厳守いたしますのでご安心下さい。

【プロフィール】
自宅:北名古屋市
家族:妻とネコ
業界歴:30年超
血液型:A型
趣味:魚釣り
自己分析:慎重派  

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