まるで映画のワンシーンに出てくるような、広いお庭には青々とした芝生。
お部屋には、一日中、お日様がさんさんと降り注ぐあったかいお家・・・
かなわぬ夢と思いつつ、心のどこかに、そんな家に住めたら・・・
なにを隠そう、これは私が幼いころから抱き続けたマイホームへの夢でした。
私が25才のときです。
事情があって、それまで住んでいた家を出ることになり、それを機会にマイホーム探しを始めました。
どうせ買うならと夢と理想を掲げて情報収集を始めましたが、どれもこれも期待はずれの物件ばかり。
たまに、いいなと思えば、そこは住んだこともない他県だったり、土地の広さに魅せられ見学した家は、あと何年住めるのかわからないような家だったりと、まさに挫折の連続でした。
探せばきっといい物件がある・・・
そう信じて手当たり次第に、不動産会社を訪問するも、希望条件を伝えると一笑に付される始末。
楽しいはずのマイホーム探しも次第に苦痛に変わりました。
考えてみれば、不動産の相場も何も知らない状況でマイホーム探しをしていました。
しかし、あるとき不動産会社と対応するなかで、自分の希望条件が現実離れしていることに気付き、そこで考えてみました。
住みたい家を挙げたら切りがない。
それよりも、絶対に住みたくない家はどんな家なのか?と。
「昼間に電気を付けなければならないような家だけはイヤ」
「建物のデザインや設備よりも広さを優先しよう」
「どれだけ値打ちな物件であっても、知らない地域は避けよう」
そう気持ちを切り替えてみると、探す物件も絞ることができ、また、自分の予算内で買える物件も、おほろげながら輪郭を掴むことがてきました。
これは、私の体験であり、すべての人に当てはまることでありません。
しかし、真剣に考えれば考えるほど、慎重になればなるほど何を買ったらいいのか、わからなくなってしまうことも事実です。
そんなとき、この逆転の発想は効果的です。
いちど「絶対に住みたくない家」を考えてみませんか。